私が「ゴミ屋敷」と向き合った経験、行政、家族、そして当事者意識

私は、ある日、実家の近所に住む高齢女性の家が、いわゆる「ゴミ屋敷」と呼ばれる状態になっていることに気づきました。最初は、見て見ぬふりをしていたのですが、次第に、悪臭が酷くなり、害虫も発生し始め、近隣住民の間で、不安の声が広がり始めました。そこで、私は、思い切って、行政に相談してみることにしました。行政の担当者は、すぐに状況を把握し、その女性に対して、改善指導を行ってくれましたが、なかなか改善は見られませんでした。女性は、高齢で、認知症も患っており、自分で片付けることが難しい状況でした。そこで、私は、女性の家族を探し出し、連絡を取ってみることにしました。女性の家族は、遠方に住んでおり、なかなか実家に帰ることができず、ゴミ屋敷の状態になっていることに気づいていなかったようでした。家族は、すぐに駆けつけ、行政と連携しながら、女性の生活環境を改善するための支援を始めました。まず、不用品回収業者に依頼し、家中のゴミを全て撤去し、ハウスクリーニングを行いました。また、女性が、デイサービスに通うことを勧め、生活習慣の改善をサポートしました。そして、最も重要なのは、女性自身の意識改革でした。女性は、最初は、片付けに抵抗していましたが、家族や、行政、そして私たちが、根気強く、寄り添い、励ますことで、次第に、片付けに協力してくれるようになりました。今回の経験を通じて、私は、ゴミ屋敷問題は、行政、家族、そして、地域住民が、協力して取り組む必要があるということを学びました。また、当事者の気持ちに寄り添い、根気強くサポートすることが、解決への第一歩であるということも実感しました。