ゴミ屋敷に住んでいた過去を告白し、そこから抜け出した経験を語ることは、勇気のいることです。今回お話を伺ったのは、30代の女性、Bさんです。Bさんは、10年以上にわたってゴミ屋敷に住んでいました。一人暮らしを始めた当初は、綺麗好きだったBさんですが、仕事のストレスや人間関係の悩みから、徐々に片付けができなくなっていきました。ゴミに埋もれた部屋は、Bさんの心を蝕んでいきました。片付けようと思っても、どこから手を付けていいのか分からず、無力感に襲われる日々が続きました。「ゴミ屋敷に住んでいる自分が恥ずかしくて、誰にも相談できませんでした。友達を家に呼ぶこともできず、どんどん孤立していきました。」Bさんは、涙ながらに語ります。そんなBさんに転機が訪れたのは、職場の健康診断でした。健康診断の結果、Bさんの肝機能の値が異常に高く、医師から生活習慣の改善を勧められました。Bさんは、まずインターネットでゴミ屋敷清掃業者を探しました。しかし、業者に依頼するのは、費用もかかるし、何よりも恥ずかしいという気持ちがありました。「色々な業者さんのホームページを見て、口コミを読んだり、見積もりを取ったりしました。でも、なかなか決心がつかず、数週間悩みました。」Bさんは、当時を振り返ります。そんな時、Bさんは、ある業者のホームページで、実際にゴミ屋敷から脱出した方の体験談を読みました。その体験談に感銘を受けたBさんは、勇気を出して、その業者に連絡することにしました。「業者の方に、正直な気持ちを伝えました。恥ずかしい気持ちや、不安な気持ちを全て話しました。業者の方は、私の話を親身になって聞いてくれ、安心させてくれました。」Bさんは、当時を振り返ります。業者との打ち合わせを経て、Bさんは、清掃作業を依頼することにしました。清掃作業は、数日間にわたり行われました。Bさんは、業者の方と一緒に、ゴミの分別や不用品の処分を行いました。「清掃作業は、大変でしたが、業者の方が優しくサポートしてくれたので、安心して作業を進めることができました。ゴミがどんどん片付いていくのを見るのは、本当に気持ちが良かったです。」Bさんは、笑顔で語ります。清掃作業が終わり、綺麗になった部屋を見たBさんは、感動で涙が止まりませんでした。