ゴミ屋敷化は、単なる片付けの問題ではなく、根深い心理的要因が潜んでいる場合があります。専門家は、ゴミ屋敷化を招く心理的要因として、主に以下の３つを挙げています。１つ目は、セルフネグレクト（自己放任）です。セルフネグレクトとは、自分自身の健康や安全を顧みず、生活に必要な行為を放棄してしまう状態のことです。セルフネグレクトは、高齢者や精神疾患を持つ人に多く見られ、ゴミ屋敷化の大きな原因となります。２つ目は、溜め込み症（ホーディング）です。溜め込み症とは、物を捨てることができず、過剰に物を集めてしまう精神疾患のことです。溜め込み症の人は、物を捨てることに強い不安を感じ、物を手放すことができません。３つ目は、愛着障害です。愛着障害とは、幼少期のトラウマなどが原因で、人との信頼関係を築くことが難しくなってしまう状態のことです。愛着障害の人は、物を人との繋がりの代わりとして捉え、物を手放すことに抵抗を感じます。これらの心理的要因が複合的に絡み合い、ゴミ屋敷化を招く場合があります。専門家は、ゴミ屋敷化が疑われる場合、早めに専門機関に相談することを推奨しています。相談のタイミングとしては、以下のような兆候が見られた場合です。・部屋にゴミが溜まり始め、足の踏み場がなくなってきた・異臭や害虫が発生するようになった・近隣住民から苦情が来るようになった・日常生活に支障をきたすようになったこれらの兆候が見られた場合は、放置せずに、速やかに専門機関に相談しましょう。